刺し子の麻の葉模様について。
公開日:
:
最終更新日:2014/10/20
刺し子, 刺し子好きな一人として 飛騨さしこ
久々の更新。
刺し子の事を考えながら仕事をしつつ、そういえば飛騨さしこの麻の葉模様は、少し独特だったな…と思い出し、
少しだけ刺し子の麻の葉模様について説明を。
久々の更新で、思いっきりニッチな情報で恐縮しつつも(笑)
「麻の葉柄」は伝統的な幾何学模様を多用する刺し子の中でも、特に有名な、且つ好まれる模様です。
飛騨さしこの作品にも沢山の麻の葉模様がございますし、お客様にも好んで頂いている柄です。
その麻の葉柄。
市場に流通している書籍や、「刺し子の仕方」といった様な情報には、
“麻の葉の中心の部分は放射線状になるように裏に刺すのが基本”と書いてあります。
つまりは、麻の葉の中心に円ができる様に、面と裏で針目を調節しなさい、という教えがあります。
飛騨さしこの手法は、敢えてこの”基本”には従わないのが基本です。
針目を調節して柄の円を作るよりも、直線縫いの際の細かく規則的な針目を何よりも大切にしています。
中心部分を放射線状になる様に刺し子を楽しんでいらっしゃる方には、もしかしたら不自然に写るかもしれません。
しかしながら、針目が一定であれば、その中心部分も奇麗になります。
そして、この様な刺し子にはしっかりとした理由があるのです。
それは、弊社の刺し子が「裏表を同時に美しく魅せる」という原則に基づいているためです。
規則的な細かい針目を徹底する事により、”のれん”や”風呂敷”といった一枚布作品において、どのような柄でも両面美しく刺す事ができます。
面面の奇麗さを重視してしまうと、両面使いができる刺し子作品にはならず、そういった基本から
弊社の麻の葉柄は、”中心で針目を揃える事は気にせず、細かく規則的な針目を徹底する”ことが大切にされています。
刺し子は元々、「布の補強」が何よりもの目的でした。
その際、布を補強する為には、規則的な針目こそが命だったのです。
一定の幾何学模様で、一定の針目を作り続ける事で、実際に布は強くなります。
そういう観点からも、弊社の今の刺し子、麻の葉柄があるとご理解頂けましたら幸いです。
伝承文化にはいろいろな形がある様に、刺し子にもいろいろな形があります。
それは、どれが良い悪いではなく、その地域に残っている文化でもあると思っています。
インターネットで一方的に私どもから情報発信をしている手前、
こうした背景にある文化もしっかりと説明して、刺し子を好きで居て下さる方に一層応援頂く事が大切だと思い、
久々のブログで、思いっきり固い事を書いてみました!
次は日常生活についても書いた方がいいですかね…。興味ないっすかね(笑)
淳
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