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楽観的な生き方とは。(release the handle)

公開日: : 書き物など ,




 

 

久々に少し真面目な(理屈コネて読みにくい)エントリーを。

 

今迄の僕の生き方は、雑な方法で纏めてしまうと、「臆病に生き急いでいた」って表現できるかも…。もちろん、他の纏めかたもあるだろうし、思いっきり僕の主観なのだけど、今迄ずっと慎重に生きてきたなっと思います。

 

石橋を叩きながら、それでも叩きながら全力疾走してる感じの生き方です。石橋も全力で叩いてたから、壊した事もあったけどw。

 

根底には「失いたくない」&「守りたい」っていう保守的な考え方が強くあって。

人以上にケチなのも、お金で守れるものがある事を知ってしまったから。人以上に時間の使い方の効率性&生産性を考えるのも、自分の能力不足だったり時間不足だったりで、失ってしまったものがあるから。そんな生き方だったから、常に「最悪のケース」を想像し、まるでチェスや将棋の様に、次の一手、またそれまた次の一手も考え続けて生きてきていて。

(幼少期の影響もあるのだけど、それはまた別のお話。)

 

日本にある会社と家族を守る為には、何をどうすれば充分か。

国際結婚である嫁との生活を守るためには、どこまで金銭的に、あるいは能力的に準備をすれば充分か。

 

ひたすら、「Good Enough(充分)」になる為の20代だった気がするのです。結局、その「Good Enough(大丈夫)」なんて、あり得ない価値観なのだけども、それが生きるっていうことだと思っていたのです。

 

 

去年の秋、寒い高山の紅葉が終わる頃、急逝した親父の、今迄見た事もないような安らかな死に顔をみて、何かが吹っ切れた感覚があって。その「何か」は今でも正直わかってなくて、でもそれでも、日々の中で違いを感じていて。きっと、亡き親父からのメッセージとして、今後の僕の人生で、ひとつヒトツ言葉として紡いで行くんだろうと思うのです。

 

全体像は見えないけど、そのメッセージのヒトツとして、「release the handle (ハンドルを手放す)」という感覚が強いのです。

 

車の運転でハンドルを離しちゃったら相当問題だし、大事故になるから絶対にやっちゃ駄目だけど、人生をコントロールしようとハンドルにしがみつくのは、逆に苦しみを生んでしまうのかな…と。今回の親父の死、予期せぬ事が人生で、いつどのタイミングで起きるのかは、誰にもわからないことなんだって教えられた気がします。

 

もしかしたら、アカシックレコードと言われる様に、僕らの人生は既に決められているのかもしれない。

もしかしたら、コントロールできる範囲の努力と、それ以上の「何か」によって進むべき道があるのかもしれない。

 

となれば、楽に生きるために、ハンドルを離すことは好い事なんじゃないか…と、そう思うのです。

 

恐怖、不安、執着、嫉妬、欲望…

僕らはそういった瞬間に、人生のハンドルを握らされているんじゃないか。

 

信念、希望、未来、慈愛、自信…

僕らはそういった光で、人生のアクセルを踏む事ができるんじゃないか。

 

昔は信じられなかった&正直言うと少し軽蔑すらしていた「まぁ、なんとかなるでしょ」が、今ではお気に入りの言葉です。「人事を尽くして天命を待つ」が初めて理解できたのです。

 

沢山不安はあるし、無職の今、恐怖も嫉妬も気をつけないと湧き出てきます。昔だったら、それだけで鬱状態になってしまう程の人生の転換期。強制無職は、やっぱり楽じゃない。

 

それでも…

目の前にある事、それが使命なんて大袈裟なものじゃなくて日々の小さな出来事を、全力で乗り越える事。思いっきり楽しむ事。希望とか愛情とか未来ってのが見えたら、思いっきりアクセルを踏めばいい。その時にはきっと、ハンドルを握らなくてもまっすぐな道ができていると思うのです。

 

うまく言葉にできないのだけど、この二ヶ月間は、今迄の自分では信じられないくらい楽に生きてます。勿論、苦しい事もあるし、悔しい事も沢山だし、憤り&怒りはいつ噴き出してもおかしくない状況だけど、嫁と一緒に時間を過ごせ、美味しくご飯を食べ、来月の生活を心配しなくていい…というのは、本当に有り難い事なんだって思います。

 

ハンドルを握ろうとして、それこそ一年後の未来をコントロールしようとすると、一気にキツくなるけど、目の前の事に全力を尽くして、あとはハンドル手放して、時期がきたらアクセルを一気に踏み込めばいいんだなって。そう思えるだけで、結構心は楽になるのです。

 

 

**

 

今は亡き親父と2010年の冬に、

「親父、後10年頑張ろうぜ。そこまでやったら、親父は堂々と引退だ。今から10年、計画通りに行けば、誰にも迷惑かけないどころか、親父の悠々自適な老後すら叶えてやれるかもしれん。」

 

当時、親父は55歳。65歳での定年と、僕の会社への未来予想図の完成年が一致して、区切りよく10年って言えた凍える様に寒い日。2010年の前後は震災も含め、本当に本当に経営が苦しかったから、後10年って区切る事で僕も親父も、諦めない未来を見据えることができていたんだと思います。

 

「もっと早く引退してーよ」とかウダウダ言いながらも、嬉しそうにしていた親父の姿が、たまに瞼に浮かんできて。

 

その当時からは、考える事も、1%の予想もできなかった今日という一日。

 

 

どれだけでも苦しむ事はできます。

自分や他人を責める事は簡単だし、それで気が済む事もあるのかもしれない。

 

でも、あえてハンドルを手放し、本当に譲れない信念だけを抱えて、後はハンドルを手放そう…そんな気でいるのです。

 

 

 

**

 

このエントリーで何が書きたかったかは正直わかりません。

でも、このエントリーを書く事で、またヒトツ、今の感情の一部を言葉にできた様な気がします。

 

 

生存するには問題ない様に見える豊かな社会でも、生きるには楽な社会ではありません。幸せとか、成功とかの定義が曖昧なまま、競争社会にぶち込まれると、どこかで何かが狂ってきます。それが良い悪いじゃなく、それで苦しむ人は間違いなくいるということ。

 

ハンドルを手放して、つまりは多くの事を流れに委ねて、それで何かが解決するかどうかはわかりませんが、こうして文章にした僕の今が、この広い世界の誰かのちょっとした支えになってくれていれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

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