*

情けないきっかけ。

公開日: : 僕の取扱説明書




 

30年間、ずっと心の中に、住み着いては外出すらしない感覚があって。

その感覚を言葉にできたのは、ここ最近なのかもしれないな……と。まるで、ずっと一緒に生きてきたパートナーの様な、それでいて、僕の行動を制限し続ける管理者の様な感覚。

 

『○○を守る為に、僕はしっかりしていなきゃいけいない。』

 

この”○○”は、その時々で変化して、時には母親だったり、マリナだったり、あるいは家業だったり、個人的に吃驚だったのは親父だったりっといろいろな姿を見せるのだけれど、原則として、「僕はしっかり者で、頼られたら結果を出す人間じゃなければいけない」とずっと思って生きてきたのです。

 

マリナがずっと僕に伝えようとしてくれていた一言が、やっと、この狂った半年間と、たった一晩の情けない出来事を通して、僕の心に染みてきたのです。

 

『僕はしっかり者である必要はない。誰かを”常に”守る存在にはならなくてもいい。』

 

++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++

『僕が抱えた人生という名の課題→脳内改造……』というブログシリーズの目次です。

心の修行に突入する直前に書いた、「お金に関するブログ」も、不思議と関連があるので、一緒にリンクをご紹介。

 

エピローグ -0- / ちょっとしたズレの確認。スランプ……?

エピローグ -1- / お金と、自分の存在意義と。- part.1 –

エピローグ -2- / お金を稼ぐことができなければ…… – part.2 –

 

ひたすらじぶんと向き合った日々の後で。

エピソード -0- / 一応の答えと脳内改造への着手 

エピソード -1- / 狂っていく感覚と、その主観的怖さ

エピソード -2- / どケチの終着点。狂った金銭感覚。

エピソード -3- / 情けないきっかけ(本ブログ)

++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++ ++++

 

14時間の情けないきっかけ

 

書いてしまう事そのものが恥ずかしく、情けないのですが、超長距離ドライブ旅行の後に疲れきった身体で体験した14時間の情けない出来事があるのです。人にしてみればホンの小さな事がきっかけかもしれない出来事で、僕は自分の狂った金銭感覚を自覚し、そして是正へ向かえそうなのです。

僕の向かいたい未来へ続く様な無理矢理の解釈なのかもしれないし、もしかしたら、その情けなさを認めたくなくて我武者らに意味付けをしているだけなのかもしれないけれど、それでも、こうして今文章を書いていることには意味があるのだと思うのです。

 

 

度々このブログでも紹介してきた、”イメージの具現化”の場(実験場)としてのカジノ。

 

そのカジノの魔力に飲み込まれたのが、この14時間の情けない出来事です。「……そんなことか…」と思われるかもしれません。僕自身も、どうしてそんな事で……?と思う程、自分一人の世界に突入してしまい、またそこから出る為には自分を向き合う事を強制されたのです。

 

サッカーW杯観戦の為、ブラジルに飛び立とうとしていた友達を送りに空港まで行く時間から18時間前、超長距離ドライブから帰宅しました。一晩ゆっくり休んで、友達をピックアップして、お互い共通の趣味としてちょっとだけカジノに寄って、そしてしっかり見送って。

 

長距離運転で身体も頭も疲れているし、18時半頃に友達を見送った後は、大人しく一時間半の運転を経て帰宅するつもりでいたのです。

 

それなのにも関わらず、「もうカジノの近くに遠出する用事はないなぁ。もう少しだけ楽しもうかな…」と思ってしまったが最後、そのままずっと一晩カジノに滞在する事になってしまいました。結局、家路に着いたのは翌朝の9時頃。つまり、14時間もの間、不眠不休でカジノで遊び続けていた事になります。圧倒的な集中力。そして、ナニカに乗り移られてしまった様な判断力の喪失。

 

気がついた時には、人気の少ないスロットマシーンの前で頭を抱えていました。

意識を失っていた訳ではないので、途中の経過は覚えているのですが、どうしてその前で自分を抑制できなかったのかが、理解ができない。ギャンブルの怖さと、そしてカジノという空間が持つ魔力に恐怖を覚えた瞬間でした。21歳で初めてカジノに足を踏み入れて9年、まだまだ”通う”という程の経験はないけれど、それでも物怖じしない程度には慣れているカジノでの、恐怖を感じる出来事でした。

 

数字を出してしまうと、一晩で約20万円の負けです。

9年間で、実は一度大勝ちをして、その時のお金を積み立てていて、そのほぼ全てを吐き出した形になります。そして、その吐き出す過程で、マリナと僕の共同口座からお金を引き出してしまった事が、僕の罪悪感にとどめを刺すのですが。

*このカジノでの経験については、別にエントリーを書きます。これも長くなりそうだし。でも面白い話にはなりそうですし。

 

 

罪悪感と疑問と。

 

スロットマシーンの前で頭を抱えようが、情けなさに泣きそうになりそうが、過去は過去。失った時間とチップは戻ってきません。一晩を通して何度となく失った金額を回収できていたはずなのに、どうしてそこでストップできなかったのか。

悔いても何も変わらず、残されたのは家への1時間半の運転だけ。

 

「もうどうでもいいや……」という気持ちは拭いきれず、それでも、「事故は余計にかっこ悪いよなぁ」というギリギリの所での自制心は働いて、情けない気持ちを引きずりながら、なんとか無事に帰宅しました。

 

帰宅の運転中、そして静かな家の中での時間で、始めは、ひたすらに続く罪悪感に拉がれていました。情けなさ、そして、マリナに対しての申し訳なさ。

 

日々の極端な節約生活の中で、僕は自分自身に究極の節約を課す事は勿論の事、マリナにも相応のお願いを暗に期待していたのです。それは言葉に出さなくても、夫婦の間ではコミュニケーションとして成り立ってしまっているレベルで。

100円、200円の節約を勘定する話です。失った20万円は、どれだけの積み重ねで形にできるのかを考えると、僕自身への情けなさに加えて、その一翼を担う様に暗にお願いしてしまっているマリナへの罪悪感が、とめどなく湧き出てきたのです。

 

*「節約するならカジノはやめとけばいいのに…」というご尤もなご指摘への返信は、上記カジノでの大負けのエントリーに記載します。

 

数日間、僕からマリナへは何も話ができませんでした。

全てを知っているのだろうマリナは、何かを聞き出そうとはせず、普通に接し、そして僕だけの時間を創り出してくれました。そして一人への時間へ突入して行くのです。

 

 

罪悪感を一通り感じた後は、疑問が湧き上がってくるのです。

 

勿論

「どうして、途中で止めるという、自分をコントロールする判断ができなかったのか……」

という、罪悪感から派生する疑問は勿論の事、

 

「どうして、20万円でここまで苦しむのだろう……?」

という、以前、株とかFXでそれ以上負けた事があるにも関わらず、どうして20万円という、或る意味では”極限迄落ち込むには中途半端な金額”で、ここまで罪悪感を感じてしまっているのだろうかという、状況を鑑みた冷静な疑問も浮かび上がってきたのです。

 

仕事をしていないから……?収入がないから……?

それとも、マリナに養ってもらっている中での負けだから……?

 

 

そして、一層罪悪感が濃くなり、リフレインされる疑問が尽きてくると、

「この現象には、今の僕へのメッセージがあるのだろうか……意味があるのだろうか……」

 

と縋る様に解釈を求める様になるのです。その解釈を求めるプロセスこそ、自分と向き合わざるをえないプロセスで、自分の認めたくない部分をも直視しなければいけない、とても苦しい時間となりました。

 

 

 

そのプロセスを経て、落ち着いて話せる様になった日、マリナと今回の情けないカジノでの出来事と、そしてこれまでの半年間について話をしたのです。

 

 

このシリーズの大切な所のヒトツである、マリナとの話から導き出した脳内改造のレシピについては、次回、改めて書きます。

調子にのって書いてますが、これ、読む方も大変だよなぁと…。やっと半分……といった所ですが、こうして読んで頂けている方には心からの感謝です。

Sponsored Link

+ + + + + + + + + + + + + + + + + + +
ブログランキングに参加しています!
クリック頂けると嬉しいです。明日も頑張れます。

育児 ブログランキングへ
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + +
= = = = = = = = = = = = = = = = = = =
*コメントを書いた後、エラーになる事が確認されています。もしエラーになった場合は、CONTACTから直接メッセージを頂けますと助かります。
*Sometimes, this blog blocks your comment and display an error message. In that case, please send me your comment by filling the Contacts Page above and clicking the button showing "送信". Thank you !
= = = = = = = = = = = = = = = = = = =

関連記事

やりたいことがみつからない 時は

  先日、Twitterに「したいことが沢山あって暇だって思ったのは最後いつだろう」

記事を読む

ヘミシンクを信じてみる理由 – 1

  国際結婚をして、海外で主夫やってる、アイデンティティを見失った男の、ちょいちょいネガ

記事を読む

助けになれるなら。

  モンロー研究所に戻るぜ…っと、覚悟を決めたその日から、もう既に二ヶ月。 と

記事を読む

no image

ちょっとしたスランプ……なのかな?

  ヘミシンクも、他のお勉強も、メディテーション(瞑想)すら、面倒になってきてしまっ

記事を読む

悟りとは、体感の積み重ねなのではないか。

  ヴィパッサナー瞑想の入門10日間に参加してから、"enlightment (悟り

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Sponsored Link

  • 2014年6月
    « 5月   7月 »
     1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    30  
PAGE TOP ↑