”今を生きる”というレシピ。

また、更新に日が開いてしまいました。

シリーズ形式なブログを書いている最中なので、日々の更新が大切だと思いつつ、実際の脳内改造実行プロセスがなかなかに大変で、こうして落ち着いて文章にする日々が疎かになってしまいました。前回の更新からほぼ10日間。良い意味で、具体的に何をしていたか思い出せない様な日々を過ごしつつ。

『僕が抱えた人生という名の課題→脳内改造……』

ブログシリーズの後半戦。日々実践して行く事を何よりもの目的として、その方法論（レシピ）や考え方を文章にできたらと思っています。当事者として、まず経験してみているという立場なのですが、もしかしたら多くの人のチカラになれるきっかけを、たった今経験し続けているのかもしれない…と思いつつ。

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ブログシリーズの目次です。

エピローグ -0- / ちょっとしたズレの確認。スランプ……？

エピローグ -1- / お金と、自分の存在意義と。- part.1 –

エピローグ -2- / お金を稼ぐことができなければ…… – part.2 –

ひたすらじぶんと向き合った日々の後で。

エピソード -0- / 一応の答えと脳内改造への着手 

エピソード -1- / 狂っていく感覚と、その主観的怖さ

エピソード -2- / どケチの終着点。狂った金銭感覚

エピソード -3- / 情けないきっかけ

エピソード -4- / ”今を生きる”というレシピ（本ブログ）

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マリナからの脳内改造レシピ

マリナは基本的に、「僕が何を考えて、どう行動するか」に口を出しません。

見守ってくれたり、応援したりはしてくれるけれど、決して批判したり、逆に賞賛する事もありません。ただ一向に、僕が僕であることを尊重してくれているのです。だから、いくらカジノでお金を失おうが、逆にどれだけ現金を家に持ち帰ろうが、『楽しかった？楽しめたのなら良かったね。』という言葉で終わります。

禁煙に成功した際も、その禁煙という結果を出せた事には誇りを抱いてくれながらも、僕が禁煙に至った理由も、そして禁煙が失敗に終わってしまう可能性についても、言及をする事はありません。ただ一向に、僕にとって『最善なこと』を考えてくれているのです。

だからと言って、日々の会話が全くないか……という訳ではないのです。

そして、今回のカジノでの大失敗から続く転換期の様な時には、極めて的確な意見をくれるのです。その言葉は、マリナ曰く、日常の中でも常に伝えようとしてくれていて、ただ僕が何かしらの転換期じゃないと聞く耳を持っていないとの事らしいのだけれど、必要な時に必要なだけの言葉をくれるのがマリナです。

つまりマリナは、『旦那の考え方、行動、そしてそのベースにある価値観を一切自分基準に置き換えて批評することをせず、あるがままの形で、本人が望む時だけに限って、マリナが持つ経験と知識から生まれる”一般論”を嫁としての立場から伝えてくれる』のです。

日常的に『人を自分基準で判断しない』性格であるマリナは、やっぱり彼女の専門である心理学（臨床心理学博士＆カウンセラー）の分野でも結果は出せる様で、所属する大学の生徒が卒業する時には沢山のプレゼントを貰ったりしていました。そんな性格は、彼女が経験してきた過酷な子供時代から生まれるものなのかもしれません。

（*過酷だったのは環境です。ロシア系のユダヤ人なので、ソ連崩壊→ユダヤ内での差別、あとオリンピックに出るくらいのアスリートとしての”他を犠牲にする”特化した子供時代は、僕とは完全に種類の違う幼少期だったようです。）

「マリナからの」とは書きましたが、彼女が「改造レシピそのもの」をくれた訳ではありません。

むしろ、彼女との会話の中から、僕が至った結論こそが、「改造レシピ」となったという表現が近いです。そう、それは、凄く単純な話。単純に、今を生きるという話になるのです。

”今を生きる”というレシピ

今回のシリーズのテーマである「お金」。

僕にとってお金とは、”未来”の幸せを保証する存在でした。そして、今こうして考えてみると、未来の”幸せ”とは、最悪の状況を回避できるだけの状況であり、もっと言ってしまえば、ただ単純に”安心”したかっただけなのだろうと思うのです。

破天荒な生き方をしている様で、相当な安定志向を常に抱いている自分。

誰でも持っている、「特別になりたいけれど、普通でもありたい」という矛盾した望みを間接的に保証してくれる存在がお金でした。幼少期から、お金を崇拝する人が周囲にいたり、逆にお金に価値観を抱かない様な人がいたり……と、お金についての自我を確立できないまま大人になったから、少しの歯車のズレで、これほどまでに”お金”で困るのかもしれません。

無職になって、アメリカに移住して、家の中に閉じこもる様になって。

お金のコントロールが制限された為に、無意識の状況の中で未来の安心が脅かされ、そして、未来の安心を”今の安心＆安定”を犠牲にする事によって確保しようとしていたのです。それがこの半年間の日々。そして、その考えうる中での極限まで進みかけていた”確保する”という行為が、皮肉にもギャンブルでお金を失う事により、噴き出したのが今なのです。

上記をマリナに伝えた所、マリナは顔色を変えず、

「うん。淳にとっての”お金”の役割はなんとなく理解っていた。ただ、それは私が言っても何も変わらなくて、淳自身が気がつく必要があったから、やっと気がつけて良かったんだと思う。お金は確かに大事だけれど、だからと言って心配し過ぎて今を楽しまないのは、本末転倒だと思う。お金はお金であって、幸せではない。ましてや、安心でもない。貯金という考え方は大切なのは学んだけれど、私たちの様な異国に住む人種を超えた関係を築いている夫婦の場合、ある程度の出費を覚悟しなければ、二人だけの世界に閉じこもってしまう事になる。その二人だけの世界には、同じ人種同士で作る二人だけの世界の様な”暗黙の了解”という概念が存在しづらいから、そこでお互いを結果的に傷つけちゃう事になるかもしれない。」

っと、今迄きっと言いたかったんだろう事を、話し出してくれたのです。

『今、この瞬間を楽しむ事で、きっと未来の安心が確保できると思うんだ。勿論、ある程度の節度は保ちつつだけど。』

数時間にも及ぶマリナとの話の後、僕は改めて”今を生きる”とはどういう事かを考え、どうしたら日々の中に落とし込めるか実践に移して行くのです。

”今を生きる”という脳内改造レシピ。

次回は過去と未来を踏まえた上での、”今”をどう捉えて、んでもってそれをどう日々の実践に落とし込み、且つ日々の中でどんな幸せを感じる事ができるのか。話を膨らませていけたらと思っています。

端的に言っちゃうと、

『”今を生きる事”＝”幸せに生きる事”』となるのだけれど。