応援したい人がいる。

身近だと思っていた奴が、どんどん有名になっていくのを横目に見ながら、Facebookなんて見なきゃいいのにと頭では理解しつつ、マウスのポインタをFacebookのブックマークに合わせてしまったり。

若いうちからメキメキと頭角を現し、そのスピード感を維持したまま、社会的な地位も、そして生きていくのに必要な十分なお金を手にしながらも、それでも常に野望を持ち続けている未だ知らぬ同世代の人の物語を、奥歯を噛みながら読みつつ。

「こんなはずじゃなかった……」

っと、思っている人は決して僕だけじゃないはず。そして、きっと、その思っている人の数は、大多数になるのだろうと思う。現状に心から満足している人なんて、ある意味では脳のネジが吹っ飛んでしまっているのだとすら思う。それほど、幸せとは、満足とは、刹那の中にしか存在せず、その刹那の後には虚無感だったり無力感だったりが隙間を埋めてしまう訳で。

「人と比べることなんてしたくない。」

「俺は十分幸せだ。」

そんな自分を説得するような言葉を常に呟きつつ、今日も、そしてこうして文章を書き続けてみようと思う。

マリナのお腹の中にいる赤ちゃんと対面すれば感覚が生まれるかもしれない。子育てに集中できる主夫は幸せだ。いろんな幸福感が訪れるのと同時に、子供ができたからと言って僕という人間が根本から変わってしまう訳でもない事実に、辟易しつつ、あるいはちょっと安心しつつ。

世界中の人に読んでもらえる文章を書きたい…と願いながら、

それでも、僕のスタイルは崩さない様にという頑なさにも執着しながら、

一人でも多くの人が、このブログに足を運んでくれて、そして僕が書く文章によって、少しでも、読者の方々の人生にプラスの要素をブレンドする事ができていたら、それはやっぱり僕の、僕個人としての幸せなんだろうなっと思うのです。

応援したい人がいる。

嫁のマリナであり、母親であり、弟であり、そして僕が大切にする仲間であり。

そして、最終的には、僕は僕を応援できる様になりたいのだと思う。

人と比べ続け、自分への自信がなく、”自分の価値”を求め続け、そして自分の存在に疑問を投げ続ける、そんな扱い辛い僕自身を応援できる人間になりたい。

文章を書くことが、つまりは僕が含まれているこの社会を、応援することなんだろうなって。