*

もう、親父とはこの世では会えないんだな…と思うと。




 

モンロー研究所へ訪れる日を明日に向かえて。

なんだかんだで7時間くらいの運転になるから、前泊させてもらうバージニア北部の友達の家に伺う時間を数時間後に控えて。

 

お掃除とか準備とか、まだ片付けなきゃいけないことはあるのだけれど、それでもどうしても文章にしてしまいたくて、文章にしてしまわないと明日からの日々が消化できない気がしてしまって、パソコンに向かいあってみる。

 

もう会えない親父が持ってくるもの

 

眠気はヘミシンクにとって必ずしもプラスなものではないから、しっかり寝なきゃと思った昨晩。そんな僕の願いとは裏腹に、夜中に何度も目が覚めてしまって、最終的に目が冴えてしまったのは朝の4時半。朝からジムで汗を流すマリナにつかの間の別れを告げた後、やっと眠気が戻ってきてくれて、久々に朝日が上るなかで二度寝をした。

 

ほのかに明るい寝室の中で、ふと静寂を感じ、そして一気に、なぜかふと、寂しくなった。それは悲しみじゃなく、純粋な寂しさだった。「あぁ、もう親父とは、この世では会えないんだな…」と、親父の死後半年経って、やっと頭と身体が理解した様な感覚だった。そう、もう親父には会えない。禁酒する前(禁酒をお願いする前)にたまにグラスを交わしたお酒と中途半端な居酒屋の雰囲気も、従業員さんが帰った後の人気の無い事務所で来月への不安と未来への希望を語りながら吸った煙草の匂いも、そして、どうしても好きになれなかった感情的な顔と気がついたら許せていたあの人懐っこい笑顔も…。もう、この世で実現する事はないんだな…と思うと、どうしようもなく寂しくなって、そして泣けてきた。明日から「死後の世界を訪ねる旅」に行くなんて言いながら、死んだ親父の事を想って慟哭した。

 

瞑想や、ヘミシンクによる多次元意識の状態を利用する事によって、死後の世界の人とコンタクトを取る事はできると信じる様になった。まだ半信半疑ながら、それでも受け取るメッセージは時にはとても明確かつ鮮明で、亡くなった親父があっちの世界でも、変わらず”のほほん”としている事に安堵の気持ちを抱く様になった。それでも、まだまだ疑問は残っていて、そしてやっと許せる様になった親父ともっともっと話をしたくて、その結果、あり得ない金額のお金を使ってでも、残された一本の糸に縋る様に、明日からモンロー研究所での体験に期待を寄せている。

 

矛盾していると思う。

死後の世界とコンタクトできるのであれば寂しいのはおかしいじゃないか…と。

 

 

そして、この矛盾した感情は親父のせいだ…とも思う。

こうして寂しさを目に浮かべながら文章を書いている時、書いている文章の何倍もの量の会話を親父としている気がするから、だ。親父が隣にきて、明日からのモンロー研究所での体験を応援してくれているかの様な温かい静寂を感じて、その僕の親父らしくない父性に、感情が揺さぶられて。泣かなくていい日の、泣いちゃ面倒な時間に、こうして空気を読めない親父は僕を訪れてくれて。

 

親父との”見えない&聞こえない”会話が最後になると、特に何も結論も出ないまま、ひたすら感謝の気持ちが心に残る。母親と出会ってくれてありがとう。この世に連れてきてくれてありがとう。大変な家庭環境の中で、最後まで諦めずにいてくれてありがとう。そして、今の俺にこうした宝物と能力と、そして機会を残してくれてありがとう…って。

 

 

ただな、親父…。俺、やっぱりもう少し一緒に時間を過ごしたかった…。

禁酒禁煙を果たしたけれど、どうでもいい話を聞きながら親父とお酒を飲みたかったし、愚痴を言い合いながら煙草も吸いたかった。親父から火を借りたかったし、親父の杯に酒を注ぎたかった。

 

 

親父が隣にくると、こうして感情的に慟哭しながら、心の奥がとても温かい感覚になる。ぬるいお湯に浸かっている様な、春の日差しの中で寝そべっているような。愛する亡くなった人が近くにくると、こういう感覚を得られるんだと思う。寂しさと一緒に、温かさも連れてきてくれる。それがあっちの世界に旅立った、愛する人がしてくれること。

 

 

魂の存在を感じるからこそ…

 

僕らは肉体以上の存在で、魂やエネルギー体の存在を感じる様になったからこそ、言える事がある。

 

愛する人との別れを必ず経験しなければいけない人間の人生。その人生の中で、愛する人がいなくなっても、その愛する人はいつでも僕らに愛情を共有してくれようとしていること。僕らがすることは、心を開いて、亡くなった人からの愛情に気がつけばいいだけ。寂しくなったり、時には悲しくなったりするのは、彼らが「気づいてねっ」って少しだけ強引に僕らの人生に影響をくれているだけのこと。その瞬間に、感謝の気持ちと温かい感覚を得られるはずだから、その感謝と感覚に込められたメッセージをしっかり受け取って、次の瞬間からに活かせばいい。

 

引用元は失念してしまったけれど、僕の好きな言葉がある。

「人は亡くなった時にいなくなるんじゃない。その故人を忘れた時に、いなくなるんだ…」と。

 

思い続けるという意味で法事は大切で、法事そのものを祭りの様に開催する事が大事なのではなく、忘れずに一緒に心の中で生きる事が大切なのだと思う。日々、亡くなった人に感謝をし続ける事ができれば、法事はいらないのかもしれないけれど、それでも区切りとしては必要で、でも、法事があるからといって日々の、毎月の、毎年の参る気持ちを忘れちゃ絶対にだめ。亡くなった人が愛する人であれば、忘れることなんてあり得ないはずだけれど。

 

 

そして…

いくら死後の世界が存在し、その世界の存在達とコミュニケーションが取れると言っても、それは日常には落とし込めない話。飛行機も船も何もない時代に、アメリカと日本はコミュニケーションが”難しかった”様に、現世とあの世のコミュニケーションは、そんなに簡単に頻繁にはできない。今後、この世に産業革命があってIT革命があって物質的な距離がまるでなくなってしまったかと同じ様に、死後の世界と現世との距離も縮まるのかもしれないけれど、それでも、やっぱり現段階で、あの世とこの世を同時に日常に落とし込むことは大変な事。

 

だから…

 

今隣にいる、頭に浮かぶ、そして愛を感じる愛する人に、その気持ちと感謝をしっかりと伝えて欲しい。生きているからこそできる、そんな一瞬の言葉とやり取りが、実はとてつもなく貴重な愛情の共有で、その共有から生まれる共鳴こそが愛の本質なはずだから。

 

日々が貴重な機会。この瞬間は二度と訪れず、そして人はその瞬間に戻る事ができない…。

 

 

僕はもう、この世で親父とふざけあったり、笑顔で肩を抱いたり、見栄を張り合ったりもできあい。でも、有り難い事に、僕の事を理解してくれる母親とマリナが側にいてくれて、そしてマリナのご両親も僕を実の息子の様に愛してくれている。最近、どうしても僕の親父と重ねてしまう、義父さんとの写真を、あえてビールにフォーカスを当てた写真を最後に貼って、この意味深な時間を纏めようと思う。

 

今を大切に。愛を伝えて欲しい。

 

father

 

 

 

*毎度の長々とした文章をお読み下さりありがとうございました。普段であれば、一度時間を置いて、読み返してから投稿する様にしているのですが(それでも不完全な文章だったりタイプミスはあるのですが)今回は時間の関係で確認できずに投稿です。後々時間があれば確認しますが、変な表現があったらお許し頂ければと思います。あまりに変な場合は、連絡下さい。モンロー研究所ででも直します(笑)

 

 

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