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母乳か粉ミルクかという不毛な論争

公開日: : おっさんの子育て




 

今回は「母乳育児」と「粉ミルク育児」という、度々論争が起こる子育て論争から、それに悩んだからこそ見えてきた「良い子育て」について書きます。

 

里央菜が生まれてから2ヶ月ほどたったある日。

僕とマリナは「粉ミルクでの育児に切り替える」決断をしました。様々な困難と、その困難を乗り越える為に心身ともにボロボロになった2ヶ月を終えて、もうこれ以上は無理という段階で、粉ミルクだけの育児に切り替えるという判断をしたのです。

 

母乳信仰という天使と悪魔

 

この天使と悪魔は国や言語を選ばないのでしょうか……アメリカにも母乳信仰は存在します。

 

「母乳で育てることが栄養的にも情緒的にもバランスが取れている」

という、まぁそうだろうなっと思うレベルの言葉がどんどん意味を含んで膨らんでいってしまって、

 

「母乳で育てることが至高の育児である」

っとちょっとばかり宗教臭くなってきたと思ったら、

 

「母乳で育てないなんて信じられない!」

っと、粉ミルクでの育児を選んだ人を攻撃しだしたりする、吃驚する論争が存在します。

母乳育児という概念そのものには、天使も悪魔もへったくれもないのですが、そこに信仰が加わってくることで、母乳育児をしている人にとっては天使に見え、粉ミルク育児を選んだ人にとっては悪魔にも見えてしまう現象を生んでしまうのです。僕も、そしてマリナも、一時期はこの母乳信仰にとても苦しめられました。そりゃそうです。自分の可愛い子供に「最高の育児をしてあげられてない」なんて現実を突きつけられたら、そりゃ悩まないほうがおかしい。

 

心も落ち着いて、今考えれば、

「そりゃ、母乳が出ればそれが一番だわなー。それが自然っちゃ自然だし。でも、母親が母乳育児で苦しんでボロボロになるくらいだったら、粉ミルクに頼っていいんじゃないの?っていうか、頼ったほうがいいんじゃないの?」

 

っという楽観視できるところまで辿りつきました。

ここに辿り着けたのは、日々の育児を通して、やっと僕の育児方法に自信が持ててきたからなのだと思います。

 

 

1歳まで母乳で育てるとIQが高くなる?

 

楽観視できるところまで辿り着いたのはいいのだけれど、育児は山あり谷ありの大冒険の連続です。

 

つい最近読み出した本の一節に、「1歳までは母乳で育てると、IQが高くなる」っという記載があったのです。

正確には、「赤ちゃんのIQを高くする土壌を育てる為の4方法の一つ」として母乳育児を取り上げていたのですが、特に科学的根拠がない状況でも、「栄養がー」とか「きっと咀嚼がー」とかで母乳育児で育って子供のIQが、粉ミルク育児で育って子供よりも高かったという”ある”統計の数字を紹介していました。

 

この本、その箇所以外はとても気に入っている本なので、オススメではあるのです。

ただ、その箇所を読んで、また変なスイッチが入ったというか、僕も僕自身への励ましの言葉が欲しくなって、ブログに書いて文章化することにしました。このブログは、楽観視状態がちょっと揺らいだ僕へのメッセージでもあるのです。「良い子育て」とは何かを常に考えている僕にとっての励ましの言葉です。

 

まず、1歳までの母乳とIQの関連性の結論としては、「そういうデータ(統計)もある」っというものです。

家庭環境とか(母乳だけで育てられる環境は、粉ミルクで育っている環境と比べて比較的裕福な家庭が多かったりする。共働きしなくていい場合とか)、その子の適正とかがどこまで統計の裏付けになっているかという情報は記載されていなかったので、そういうデータもあるんだーくらいの気持ちでいないとやってられません。信憑性があるようでないデータかもしれないので。

 

*本のタイトルは、「Brain Rules for Baby」というものです。日本語訳はまだ出てなかったです。

 

 

最高の子育てとは

 

まだまだ子育て経験4ヶ月の新米パパですが、最近、自分の子育てへの考え方とか方法とかに自信が持てるようになってきました。

 

「子育てに正解なんてない」

っと前回書いた時は、それこそ日々間違いや失敗を恐れ続けていた自分への叱咤激励の言葉だったのですが、やっと最近、最高の子育てとは何かがやっとわかってきました。もう使い古されている言葉だろうし、もう耳が痛くなるほど聞いているかもしれませんが、それはやっぱり「愛情」なのです。

 

簡単に愛情とはいうけれど……

簡単に「愛情」があれば良いとは言うけれど、実際には愛情とはなんぞやって悩んでしまっている人も多いのではないかと思います。僕もその一人でしたし、今でも悩みの沼地に足を取られてしまうこともあります。

 

それでも、簡単に「愛情」って言ってるのと同じように、簡単に考えれば良いと思うのです。

 

赤ちゃんが「抱っこして」と泣いているなら抱っこしてあげる。

赤ちゃんが不安を感じているようなら、話しかけてあげる。抱っこしてあげる。

今赤ちゃんがいる場所は、つまりママ(パパ)といる空間は安全なんだよと教えてあげることが愛情だと思うのです。ママやパパは絶対的にいつでも赤ちゃんの味方(安全を守る存在)であるぞと伝えることが愛情だと思うのです。それには赤ちゃんと過ごせる時間が多いとか少ないとかは関係なくどれだけ真摯に赤ちゃんと向き合えているかにかかっています。

24時間ずっと一緒にいても、赤ちゃんのメッセージに気がつかずにぼーっとするくらいなら、限られた時間でも一生懸命赤ちゃんに語りかける方が、きっと赤ちゃんも安心感を感じてくれるはずです。

 

教育論にも発展してしまうけれど、「こうあるべき」とか「こうなってほしい」というのは、赤ちゃんへの純粋な愛情とは言えません。エゴだったり、世間の目だったり、未来に起こるかもしれない事故への対処法だったり、いろんな要素が加わって、親の気持ちや対応は日々形作られます。それはそれで必要だし、素晴らしいことなのですが、無条件の愛情(安全な場所)というのは赤ちゃんにとって絶対的に必要な場所になります。

繰り返しますが、忘れちゃいけないのは、赤ちゃんに完全に安全な場所を提供することこそ、純粋に愛情を注ぎ込むことだと思うのです。

 

状況&条件等あるので、画一的な正解なんかはないはずだけれど、この愛情を注ぎ、安全な存在であることを伝えることは、どんな親にでもできること。僕はそう信じています。

 

 

頑張っている親は自信を持って良い

 

「赤ちゃんにとって安全な場所を提供する」というのは親にとっては本能的なものだと思います。

世の中には悲しい出来事として、子供に愛情を見出せない親の存在もあるのですが、それはあくまで例外の話。一般的な話で言えば、親は子育てを頑張って、頑張る先には赤ちゃんが安心してすくすくと成長できる環境を整えることがゴールなのではないでしょうか。

 

いろんな人が、いろんなアドバイスをくれるのが幼児期における育児の面白いところです。

でも、そのアドバイス全てが正解ではないのです。絶対的な正解は存在せず、一番正解に近いのは、頑張っている親が信じていること、そして実際に日々行っていることだと思うのです。

 

母乳が出なくて苦しんでいるママとその傍らで無力感を感じているパパも。

共働きで、なかなか赤ちゃんとの時間が取れなくて、それでも1日の数時間を慈しむように赤ちゃんと摂氏ているママやパパも。

経済的な事情で、赤ちゃんに必要なものがギリギリでしか揃えられないママやパパも(もっと買ってあげたいママやパパも)。

社会から疎外されてしまった形で、一人ぼっち的な孤独感を感じているママやパパも。

その他、いろんな状況&条件で「私たちの育児は十分じゃないんじゃないか」と悩んでしまっているママもパパも。

 

きっとみんな一生懸命に頑張って、赤ちゃんと向き合っているはずなのです。

そして、その必死に赤ちゃんに向き合っている時間こそが愛情であり、赤ちゃんが安心できる場所なんだと信じています。

 

 

だからこそ言えるのが、頑張っている親は自信を持つべきだということです。

もし「私は頑張ってない」と思うなら、頑張ればいい。でも頑張るのと理想を追い求めてボロボロになるのは大きく違います。この場で僕がイメージしている「頑張る」という言葉の意味は、「四苦八苦しながらも育児を楽しむ」という頑張るです。

 

そういう頑張っている親には、大きな拍手を送りたいのです。頑張っている親はマジで自信を持っていい。

 

 

長々となりましたが、結論です。

母乳でも粉ミルクでも、はたまたどんな条件や状況でも、親が頑張って子育てをしていれば、その親の子供は頭も良くIQも高く、そして優しい子になると思うのです。母乳か粉ミルクかという不毛な論争はどうでもいい。

「母乳で育てると頭のいい子になる」という言葉には、「母乳じゃないと頭のいい子が育たない」というニュアンスが隠れているから人は不安になるのですが、僕と娘がその方程式をひっくり返しちゃうぞーなんて思うのです。

 

ま、ここまで長々書いて、大前提としてその方程式は存在しないんじゃないかって書いてきたんですけどね。

僕も育児頑張ってます!

 

 

 

 

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