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母親の 刺し子 事業に込めた願い

公開日: : Sashi.Co, 母親-恵子さん




 

順調にスタートした母親の 刺し子 事業、「Sashi.Co」。

さすがに事業運営は楽ではなくて、様々な壁に当たっては、そこで試行錯誤を繰り返し……という日々を繰り返しています。

 

母親の本音

 

一度、僕は失言をしてしまいました。

「趣味みたいなものなのだから、そんなに自分を追い詰めなくてもいいんじゃないの?」

っと。

 

滅多に怒らない母親ですが、その時は、

「”趣味”って言われるのが一番嫌。そんな気持ちでやってるんじゃない。」

っと、感情を表に出して本音を教えてくれました。

 

そうか。軽い気持ちでやってるんじゃないんだな。「子育ての間に手助けをする」という僕の立ち位置とは違い、母親にとってこの事業は「夢」であり「希望」の象徴であるのです。確かにそれを、「趣味」と表現したら……僕でも相当怒るでしょう。

僕にとっても初めての経験になるのが、「母親をサポートする」という立場で刺し子業と関わること。今までは僕なりの考え方で、利益を上げ、従業員さんに給料を支払うことを第一目的として行ってきました。今回の事業の最終目的は、僕が当時考えていた到着地点とは違うものなのです。そして、その最終目的地への地図は母親自身が作らなければいけないし、そして母親自身が多くの人を巻き込み、そしてたくさんの人に助言や助力を頂いて、初めて形になるものだと思っています。

 

僕自身、「助け」を求めることが苦手な性格ですが、今回の事業に関しては、「僕が求めている助言や助力が、本当に母親が必要としているものなのか……」を吟味して、しっかり話し合う必要があってなかなかスピード感に乗れずにいます。まず、そのスピード感が必要かどうかすら、そして僕と母親の感じているスピード感が同じかどうかすら疑問ではあるのですが。

 

SashiCo_Bags_IMAGE_6_9

 

信じられない過去を一緒に乗り越えたからこそ

 

違いはあれど、核にある想いは一緒です。

そんな母親の事業に対する想いを、ひとつひとつ丁寧に理解し、積み上げ、そして言語化が苦手な母親に変わって僕が文章化していけたらいいなと思うのです。

 

母親が里央菜(娘)に会いに渡米し、そこでガッツリ話ができるまでは、あまり形を作れないと思っていました。

実際、ガッツリ話した際に、僕の失言も含めて母親の気持ちを理解できるようになりました。と同時に、もっともっと深いところにある母親の想いを言語化しなければと思うようになりました。

 

ウェブサイトの充実を図る中で、なかなか売り上げが立たず、少し落ち込んでいました。

ブログの更新も、作品の情報更新も、なかなか前に進みませんでした。

それでも、そんな時にでも、見てくれている人は見てくれていて、僕が作ったウェブをしっかり見てくれて、注文を下さった方がいたのです。その一人の方とのご縁が、どれだけ僕を勇気付けてくれ、そして励ましてくれたか。やはり僕は商売人よりなのかもしれません。売り上げが立って初めて認められた気がするのです。

 

対照的に母親は職人よりな人間です。

売り上げが立たない日々。愚痴を漏らしてしまった僕に対して、

「今は良いものを作る段階。10個程度の作品を持って営業に行ったところで、Sashi.Coの作風が伝わるかどうかはわからない。100個作ったら、その100個のバッグ持って行商に行けば良いのさ。」

なんて笑って答えをくれるのです。また、

「きっと刺し子が好きで好きで堪らない!っという人達は、あまりインターネットをみない人達な気がする。だから淳がどれだけ頑張っても、どれだけ広告費を使っても、思うようには進まないんじゃないかな?淳の仕事は、興味を持ってくれた人の受け皿(再確認できる場所)を作ることだよ。って、これは淳が3年前に言ってたことの繰り返しだけど。」

なんて、懐かしい話もしてくれたのです。

 

SashiCo_Jacket_-SliderPhoto-007A

 

Sashi.Co と 刺し子 の今後

 

全て手作りの作品たち。100個の作品ができるのは、きっと来年のことだと思います。

母親は変わらず作品を作り、刺し子を手伝ってくれる人達とのコミュニケーションを何よりも楽しみ、そしてずーっと作りたかったものをどんどんと世に出していくのです。

僕は、生まれたばかりの娘の面倒をみながら、母親が作った作品をひとつひとつ丁寧にウェブにて紹介し、母親が歩み出した大きなプロジェクトの軌跡を残すことなんだと思っています。

 

まずは作品を作り、作風を言葉無くても主張できるようになること。

次に、その作品を持って日本全国を回って、刺し子好きの方にSashi.Coを知ってもらうこと。

最後に、母親の気持ちに共感してくださるギャラリーさんやショップさんに、作品を置いてもらうこと。

 

この流れの中で、刺し子を知らなかった人にも刺し子を伝えて、結果的に刺し子が後世に残ればと思うのです。

 

「もう一度、世に出してやるからな。」

作品を作る時、母親が古布にかける言葉です。この言葉には、深い深い意味があるように感じます。

 

 

上記の「制作」「営業」「展示」という段階を踏む中で、この僕の友達やブログを読んでくださっている方に、「お力を貸してください」とお願いすることもあるかと思います。今でも、「私にできることがあったらいつでも言って!」っと暖かい言葉を頂いています。

今は何をお願いしていいかすらわからない……というか、まずは作品を作らねばという状況にいます。

 

この「Sashi.Co」が、次の一歩を踏み出すときには、どうぞお力添えのほど、宜しくお願い致します。

 

 

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