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どうしても人と自分を比べてしまう貴方へ。

公開日: : 日々の小話




 

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「隣の芝はより蒼く見える」

 

とは、本当によく言ったもので、どれだけ自分の現状が客観的に満たされていようとも、僕たち人間は”ないものねだり”をしてしまう存在なのです。

 

「私一人だけ、どうして……」

 

っと思った瞬間に、世界中のあちこちで、同じような悩みを持った人がいるはずで。

決して、同じような悩みを抱えている人たちがいるからといって安心できる訳ではないのだけれど、人一倍”生き急いで”いて、人一倍”上昇志向”が強かった僕にも効いた、バファリンの様な一時的だけれど、心を穏やかにできる方法があるので、紹介できたらなっとこのブログを書いています。

 

 

”今”に目を向けてみる。

 

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ほんの一瞬でもいい。あるいは、まとまった時間が取れるなら5分くらいの沈黙があってもいい。もっともっと時間が取れるのであれば1時間以上の瞑想になってもいい。”今”というこの瞬間に意識を集中させる様にしてみて欲しいのです。

 

”私”でも、”頑張っている知人”でも、”才能に溢れた友達”でも、”成りたかった誰か”でもなく、人物じゃなく、時間軸の”今”に集中して欲しいのです。一瞬でいいから、それを積み重ねてみて欲しい。

 

 

これは2014年の夏に経験した瞑想合宿(ヴィパッサナー)と、その後に訪れた日々の中での築きから、経験則としての心を穏やかにさせる”一時的な方法論”です。一瞬でいいから、今に集中する。”人物”じゃなく、”今”。

 

 

ブログ上の文章では説明しきれないだろうけれど、簡単に”なぜ”かを説明します。

 

大乗仏教でも、ヴィパッサナーでも触れている概念なのだけれど、人間の苦しみというのは、原則として過去と未来にしか存在しないのです。”今”という瞬間には苦しみというのは存在しません。となれば、”今”に集中することによって、一瞬だけかもしれないけれど苦しみから逃れることができるのです。

 

同じ仏教でも、矛盾するかのように、「人生は苦しみである」という考え方もあります。

人は過去を悔やむことと未来を憂うことで、毎日の”今”を過ごし続けています。ぼーっとしている時間も、何かしらの未来(あるいは過去)の出来事を考えていたりするもので、”今”に集中するためには、”今”に100%の集中をしなければ、”今”を感じることはできないのです。

 

”今”という時間は、”今”と思った瞬間に”過去”になります。

つまりは、”今”という瞬間を追い続けなければ、”今”という時間に集中することはできなくなります。この”今”を追いかける作業を頭の中で始めた一定の時間、それが1秒でも1分でも存在すれば、それが心と魂を休ませる一瞬の休止になるのです。

 

過去から未来へ流れる時間の中で、一瞬のエアポケットのようなその時間に身を浸からせることで、ふと心が軽くなる瞬間を得られることだと思います。

 

比べているのは、もう一人の自分

 

 

人が、誰かと自分自身を比べる時は、「今の自分」と「今の自分を選択した結果なれなかった自分」を比べています。

 

「あの時、あの道を選んでいれば…」等々、今の自分に足りていないものを探し出し、満ち足りていたはずの自分を想像し苦しむのです。今、すでに手に入れているものにはそれ程価値をおかずに。

 

 

*「家庭環境など、選べないこともあるから、お金持ちの家に生まれた子供と今の自分はまったく違う条件下にあるじゃないか」という反論もあるかと思います。その反論への答えは、少々ずるい感じがしてしまうのだけれど、「人(魂)は、生まれる時に親やその環境を選んで、この世に生まれてくる」という僕なりに信じていることをご理解頂くことでご容赦頂ければと思います。

 

 

人を愛する事はとても愛おしい事です。

人に親切にすることは、幸せへの第一歩であることは間違いありません。

 

しかしながら、結局、自分が一番大切だと思ってしまう心も、人間として仕方ない事ですし、同時にそれが人間らしさでもあるのです。自分の欲する”我欲”と、人間としての”愛”。このバランスが上手に取れる人は、やっぱり人生を楽しめている人だろうと思うのです。

 

自分が、”誰か”と自分自身を比べている時は、このバランスを無視する事になるのです。 想像上の、”現実にあったかもしれない自分”と自分を比べる以上、まるでパラレルワールドは完璧な存在であるかのような気持ちになって、結果、欲も愛も全て満たした形の自分と比べてしまっているのです。程度の違いはあるでしょうが、”自分と他人を比べる”苦しみというのは、上記にまとめた事から派生する事だと思っています。

 

もちろん、逆も存在します。

”現実にあったかもしれない今よりも不幸な自分” を想像して、安堵を感じる事もあるでしょう。そうやって僕ら人間は、バランスを上手にとりながら、時には失敗してストレスを抱えながら進んでいるのだと思うのです。

 

 

だからこそ、”今”が大切

 

繰り返しになりますが、”今”という瞬間は、ほんの一瞬しか存在しません。

その一瞬を常に追いかけることにより、その一定の時間だけ過去も未来も感じないエアポケットを作り出すことができます。このエアポケットは実際に存在するわけではないため、脳内の幻想と言ってしまうこともできるのですが、この幻想的なエアポケットに自分を浸すことによって、”人と比べる自分”を癒すことができるようになったのです。

 

僕は今、毎日のように起こる自分への情けなさと他人とを比べる時には、このエアポケットを意図的に作るようにしています。そして、それがとても効果的に働いていて、日々の中で幸せの点を拾うことができているのです。

 

 

”今”を追い続ける癒しの時間。

1秒でも、10秒でも、1分でも、1時間でもいい。

 

自分へのご褒美だと思って、挑戦してみては如何でしょうか?”今”への感謝の気持ちが生まれてくれば、そのエアポケットはあなたのかけがえのない宝物になるはずです。

 

*「エアポケット」の定義は、本来の飛行機の乱気流から生まれるエアポケットではなく、「空白の時間」という意味で使っています。何かいい言葉があれば……と思ったのですが、なかなか思いつかないまま、この言葉を暫定的に使うことにしました。

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