あれも欲しい。これも欲しい。

*久々にあまり頭を使わずに文章を書きました。この文体を懐かしいと思ってくれる方は2008年くらいからの俺のブログを読んでくれてる方です。そんな方がいたら、もう感謝の気持ちしかありません。

”もっと欲しい。もっともっと欲しい。”

娘を寝かしつけて、台所にある夕食後の食器を横目に冷蔵庫で無機質に冷やした水を飲んで、引っ越しの後やっと確保できたパソコンに向き合える空間で、クーラーの届かないその小さな部屋の蒸し暑さで鼻呼吸すら諦めながら、外では元気に虫達が大合唱している自然の音楽を無視して、久々にThe Blue Heartsなんぞを聞いてみて。

”あれもしたい。これもしたい。

もっとしたい。もっともっとしたい。”

真島さんの歌詞には、学生時代も、社会人になった後も、そして親になった後も励まして頂いている。いい音楽は、いつどんな状況で聞いてもいい音楽なんだなと。

さて、子育てという役割に向き合うまで、自分が「欲張り」だなんて意識をしたことはなかったのだけど、日々絶対的に時間が限られている中で、30代にもなるのに足元が固まってなくて、「あれもしたい。これもしたい。」なんて思えるのは、やっぱり僕が欲張りなんだからなんだと思う。

「社会的な自分の立ち位置を把握して、自分の身の丈っていうのを理解して、無理なく可能な範囲で人生を進めていく。」

家族を持って、親になって、30代も半ばに近づくと、そういう生き方が必然的に必要になるのかもしれない。

数年前なら

「何その生き方？」

っと疑問符を投げかけ、きっと見向きもしなかったような考え方なのだろうけれど、今こうして”半ば強制的”に自分の立ち位置を教えてくれる存在と24時間向き合っていると、案外、「身の丈にあった人生」という、30年間ネガティブにしか思えなかった言葉が、今ではポジティブな、あるいは前向きな言葉にすら聞こえてきて。

何かを諦めるという話じゃなく、ありのままを受け入れる（た）時、見えてくる風景や未来は、そんなに悪くなかったりする。悪く無いどころか、最高だったりもする。「我が儘でもいいじゃないか」という自分への備忘録。

子育て専業主夫という生き方を1年以上続けてきたわけだけれど、決して「専業主夫になるのが夢」ではなかった僕にとって、やっぱりこの一年間は焦燥感と不安感に包まれるものだった。「消去法としての専業主夫＆専業主婦」の道を選ばれた方は、この僕の気持ちはわかってくれるのではないかと思う。

不安と焦燥感の後ろにあるのは、説明不可能な罪悪感や社会に取り残されてしまう恐怖感で、「あれもしなきゃ。これもしなきゃ。もっとしなきゃ。もっともっとしなきゃ。」という泣きそうな感覚にふと襲われる。

この気持ちを、「我が儘」に転換できたら、きっと社会はよくなるのになぁなんて思ったり。

もちろん、その転換には、本人の強い意志と、その本人を受け入れてくれる受け皿が必要なのだろうとは思うけれど。

これも問題提起だよね。

自分自身への備忘録。その備忘録が、いつか誰かの力になればいいなと思い、今後も書き続けていく所存です。